孟宗竹(モウソウチク)

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公開 2026年10月20日 更新 2026年10月20日

この記事の結論

  • 孟宗竹(モウソウチク)は国内でいちばん太くなる竹で、高さ20m前後、直径18〜20cmになります(資料で数字が少し違います)。
  • 見分け方は節です。輪が1つで、節と節の間が比較的短く、稈の肉が厚いのが特徴です。
  • 中国原産で、江戸時代に日本に入ったとされます。春のタケノコとしていちばん多く食べられています。
  • 分布を広げて問題になっている竹林の多くは孟宗竹です。地下茎は1年に数mのびます。
  • 増えすぎたら、伐り続けて地下茎を弱らせるか、根止めで広がりを止めます。

孟宗竹の特徴と大きさ

孟宗竹は国内最大のタケで、節の輪が1つ、稈の肉が厚いのが特徴です。

大きさは資料によって少し違います。林野庁の「主な竹の種類」は直径18cm・高さ22m、林野庁の報告書と農林水産省の aff は高さ20m・直径20cm、香川県は高さ10〜20m・径8〜20cmとしています。

項目 内容 出典
大きさ 直径18cm・高さ22m/高さ20m・直径20cm/高さ10〜20m・径8〜20cm 林野庁HP/林野庁報告書・aff/香川県
節 輪は1つ。香川県の表では、枝の出ている節は2輪状、枝のない節は1輪状 林野庁・aff/香川県
節と節の間 比較的短い 林野庁
稈の肉 厚い。硬い 林野庁・aff
稈の色 若い稈は粉白色 香川県
枝 太さの違う2本 香川県
形 先がうなだれ、ゆるく曲がる。遠くからでも見分けられる 林野庁報告書
生える場所 湿った環境を好み、山の斜面では沢すじに沿って生える 林野庁報告書
伸びる速さ 1日(24時間)に119cm伸びた記録 林野庁

ほかの竹との見分け方は竹の種類と見分け方にまとめています。マダケは節の輪が2つ、節と節の間が長く、稈の肉が薄いので、節を見れば区別できます。

日本への伝来

孟宗竹は中国原産で、江戸時代に日本に入ったとされています。

林野庁は、孟宗竹は日本の自生種ではなく、江戸時代に中国から導入されたという記録があると書いています。いつ、どこに入ったかには説があります。

  • 香川県は、日本への渡来は1728年(長岡京市)と1736年(鹿児島市郊外)の両説があるとしています。
  • 農林水産省の aff は、導入時期には諸説あるものの、1736年に中国から鹿児島に導入されたものが株分けされ、全国に広がったとされると書いています。
  • 京都大学の論文(渡辺ほか 1982)も、1736年に中国から入ったといわれ、それを記した碑が鹿児島市にあると書いています。

香川県によると、北限は北海道の函館付近で、全国で栽培されています。日本の孟宗竹は、遺伝子を調べた研究で全国どこでも同じ遺伝子型が見つかっています(広島大学 Yamada ほか 2023 が紹介する研究)。

孟宗竹のタケノコと使い道

孟宗竹のタケノコは、春いちばんに出る、いちばん多く食べられているタケノコです。

林野庁は、孟宗竹のタケノコは生鮮・缶詰とも消費量がいちばん多く、3〜4月によく出るとしています。香川県の表では3月下旬〜5月上旬で、えぐ味があります。農林水産省の aff によると、通常は3月ごろから九州で収穫が始まり、だんだん北へ移って5月ごろまで続きます。鹿児島県南部では、早掘りのタケノコを12月ごろから出荷します。

タケノコの皮には黒い斑点があり、褐色の毛が密に生えています(香川県)。

竹材としては、弾力性に欠けるため、かごなどを編むのには向きません。建築や農業・漁業用の資材に使われています(林野庁)。香川県は、食材のほか、建築材、細工用材、竹炭・竹酢液、新建材を挙げています。林野庁の報告書によると、竹材の主な産地は鹿児島県と熊本県です。農林水産省の aff は、鹿児島県は日本最大の竹林面積を持つと書いています。

伐った孟宗竹の使い道は、竹チップ・竹パウダーの使い方や竹炭の作り方を見てください。

孟宗竹の花

孟宗竹は、種から育てた竹が多くの試験地で発芽から67年目に花を咲かせました。

森林総合研究所の研究報告によると、種から育てた孟宗竹の試験は全国11か所で行われ、第一世代の多くは発芽から主に67年目に咲きました。1912年に採った種から育てた株は、1979年に京都と横浜で同時に咲いています(渡辺ほか 1982)。孟宗竹は咲くと種ができ、京都の記録では発芽率が40〜80%でした。

農林水産省の aff は、孟宗竹は咲いたあと地下茎まで枯れるものの、日本に入ってから全国的に咲いた記録はないとしています。詳しくは竹の花にまとめています。

広がりやすさ

孟宗竹は地下茎で広がり、問題になっている竹林の多くを占めています。

森林総合研究所の冊子は、分布を広げて問題になっている竹林の多くは孟宗竹だとしています。竹は毎年、地下茎の節にある芽から新しい竹を出して広がります(林野庁)。

  • 地下茎は、1年に5m伸びた記録があります(林野庁「竹の性質」)。
  • 林野庁の報告書は、1年に2〜3m程度、最大で7〜8mに達するという報告があるとしています。
  • 香川県さぬき市の空中写真の調査では、竹林のふちが広がる速さは1年に0.53〜2.11m、中央値1.46mでした(香川県「研究機関の調査結果」)。
  • 竹林では、地表から30cm程度までに地下茎が集中します(香川県)。

香川県の調査では、孟宗竹の竹林は1haあたり5,200〜7,900本で、胸の高さの直径の平均は11.5〜12.3cmでした。マダケの竹林より本数は少なく、1本1本が太くなります。

増えすぎた孟宗竹の管理

増えすぎた孟宗竹は、伐り続けて地下茎を弱らせ、となりへの広がりは根止めで止めます。

方法 内容 出典
伐り続ける 8月上旬に残った竹を全部地際から伐り、1か月後にまた出た竹を伐る。地上の竹をなくすと地下茎もだんだん枯れる 香川県の指針
刈り払いを続ける 皆伐して木を植えたあと、年2回の刈り払いを7年続けた現場では、ほとんどで竹をほぼ駆除できた 森林総合研究所
根止めを埋める コンクリートやゴムシートは深さ1m、波板トタンは50cmほど。地上に10cmほど出す 香川県の指針
除草剤 登録のある除草剤を稈や切り株に注入する。ラベルの範囲で使う 森林総合研究所

伐ったあとは、地下茎からたくさんの竹がまた出てきます。森林総合研究所の冊子によると、伐ったあと毎年1回刈り払っても、6年目でも1haあたり5,000〜10,000本の竹が出ていました。4年目以降は減る傾向があるものの、竹には豊作と凶作が1年おきに来る性質があり、少ない年の翌年にどっと出ることもあります。小さな竹でも葉は十分についているので、地際から刈り取ります。

地上1mの高さで伐る「高切り」については、森林総合研究所の調査で、切り株は枯れたものの周りから竹が再生しました。詳しくは竹の1m切りを見てください。

具体的なやり方は、竹を枯らす方法、竹の根の止め方・抜き方、竹に使える除草剤にまとめています。伐る時期は竹を伐る時期と、自分で伐る手順・道具を見てください。

孟宗竹は太くて重いので、1本伐るのも手間がかかります。竹林が広い、斜面にある、家や道路の近くにある、根まで抜きたいといった場合は、業者の見積もりを取ると判断しやすくなります。費用の目安は竹の伐採を業者に頼んだときの費用、補助の探し方は竹林整備の補助金・貸出にまとめています。

よくある質問

孟宗竹はどれくらい大きくなりますか?
林野庁の「主な竹の種類」では直径18cm・高さ22m、林野庁の報告書と農林水産省の aff では高さ20m・直径20cmです。国内最大のタケといわれます。
孟宗竹はいつ日本に来ましたか?
江戸時代に中国から入ったとされています。香川県は、1728年(長岡京市)と1736年(鹿児島市郊外)の両説があると書いています。
孟宗竹のタケノコはいつ出ますか?
林野庁は3〜4月、香川県は3月下旬〜5月上旬としています。九州から収穫が始まり、だんだん北へ移ります。
孟宗竹が広がって困っています。どうすればいいですか?
地上の竹を伐り続けると地下茎が弱ります。森林総合研究所の事例では、皆伐後に年2回の刈り払いを7年続けた現場でほぼ竹がなくなりました。となりへ広がるのを止めるには根止めを埋めます。

出典

数字は上の資料の原文で確かめています(調べ方)。

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