竹の根の止め方・抜き方
この記事には広告を含みます。広告のリンクには「広告」と書いています。
公開 2026年10月20日 更新 2026年10月20日
この記事の結論
- 竹の根(地下茎)は1年に2〜3m、多いと7〜8m伸びるという報告があります。地表から30cmほどまでに多く集まっています。
- 根止めは、コンクリートやゴムシートなら深さ1m、波板トタンなら50cmほど埋め、上を地面から10cmほど出します(香川県の指針)。
- 根止めをしても継ぎ目や底から入ることがあるので、毎年の見回りと、出てきた竹を伐る作業が必要です。
- 根を掘って抜くのは、残った地下茎からまた竹が出るので大変です。広い範囲や斜面は業者に見積もりを取ると判断しやすくなります。
竹の根(地下茎)の広がり方
竹は、土の中を横に伸びる地下茎から新しい竹を出して広がります。
竹は毎年、地下茎の節にある芽から新しい竹を出します。林野庁のページには、地下茎が1年に5m伸びた記録が載っています(林野庁「竹の性質」)。林野庁の報告書は、地下茎の伸びは1年に2〜3m程度で、最大では7〜8mに達するという報告があると書いています(「竹の利活用推進に向けて」)。
実際に竹林が広がった速さも調べられています。香川県さぬき市の空中写真を調べた研究では、竹林のふちが広がる速さは1年に0.53〜2.11m、中央値は1.46mでした(香川県「研究機関の調査結果」)。
地下茎がある深さについて、香川県は、竹林では地表から30cm程度まで地下茎が集中すると書いています(香川県「竹林整備の必要性」)。竹林のふちでは、地下茎がまっすぐ伸び、そこから根が広がります。
地下茎の寿命は10年程度で、3〜4年目の地下茎がいちばんタケノコを出します(林野庁「竹の利活用推進に向けて」)。
根止めの方法と埋める深さ
根止めは、板やシートを溝に埋めて、地下茎が入ってくるのを止める方法です。
香川県の指針は、残す竹林が広がらないようにする方法として、次の材料と深さを挙げています(香川県「竹林整備のための施業指針」)。森林総合研究所の冊子は、施工の注意と費用を書いています。
| 材料 | 埋める深さ | 地上に出す高さ | 費用の試算(1mあたり) |
|---|---|---|---|
| コンクリートの壁(幅10〜15cm)・コンクリート板 | 深さ1m | 10cmほど | 約7,200円(耐久60年として1年あたり約120円) |
| ゴムシート(厚さ1.5〜2mm) | 深さ1m | 10cmほど | 試算なし |
| 波板トタン・ポリカ波板 | 50cmほど | 10cmほど | 約1,600〜1,800円(耐久10年として1年あたり約160〜180円) |
費用は、森林総合研究所が5トンクラスの油圧ショベルで溝を掘る場合を試算したものです(森林総合研究所「放置竹林の把握と効率的な駆除技術」)。長く止めたい所では、コンクリート板のほうが1年あたりの費用は安くなるとしています。
深さについて、森林総合研究所の冊子は「50cm程度の深さで効果があるとも言われる」としたうえで、土の層が深い所などでは、もっと深く地下茎が伸びることもあると書いています。地下茎は地面の上をはって越えることもあるため、上の端は地面から10cmほど出して埋めます。
市販の防竹シート・防根シートを使う場合も、深さと継ぎ目の重ね方は、メーカーの施工説明を確かめてください。
根止めを長持ちさせるコツ
根止めは、継ぎ目と底をすき間なく作り、埋めたあとも毎年見回ることが大切です。
森林総合研究所の冊子は、施工の注意を次のように書いています。
- 地下茎の先はとがっていて、すき間があれば入ってくる。
- 板やシートの継ぎ目と、底の部分から入りやすい。溝の底を締め固め、継ぎ目はしっかり密着させる。
- それでも完全に防ぐのは難しい。入ってきた地下茎や、内側に残った地下茎から竹が出るので、施工後も見回りと刈り払いが必要。
- 板の上の端にたまった土や落ち葉は取り除く。
香川県の指針は、竹林ととなりの土地の間を10cmほどあけて竹チップを敷き、毎年1〜2回(夏ごろと冬)草を刈り、出てきた竹を伐る方法も紹介しています。
境目の地下茎を切る
竹を伐るときは、残す竹林やとなりの土地との境目で、地下茎を切っておきます。
香川県の指針は、いらない竹林を全部伐るとき、残す竹林ととなり合う所は境目の地下茎を切断しておくよう書いています。
となりの家の竹の地下茎が、自分の土地に入ってきた場合の扱いは、隣の家の竹が越境してきたときにまとめています。
根を掘って抜く方法と大変さ
根を掘り取ると、その場所の竹は出にくくなりますが、地下茎が少しでも残るとまた竹が出ます。
地下茎は地表から30cmほどの浅い所に多いので、数本の竹なら、スコップやつるはしで掘り起こし、地下茎をのこぎりや剪定ばさみで切って取り出せます。ただし、地下茎は横に長くつながり、地表から30cmほどの層には竹の根がマットのように集まっています(香川県「研究機関の調査結果」)。森林総合研究所の冊子は、竹の駆除は「見えない地下部との戦い」で、何年で終わると決めつけず、そのあとの見回りが欠かせないとしています。
掘るときは次の点に気をつけてください。
- 地下茎の先はとがっています(森林総合研究所)。厚手の手袋と安全靴を使います。
- 斜面では、掘った所の土が崩れないように、範囲を少しずつ広げます。
- 水道管やガス管、となりの家の塀の基礎の近くは、掘る前に配管の位置を確かめます。
- 掘った根と土の処分先を先に決めておきます。伐った竹の処分は伐った竹の処分方法を見てください。
広い範囲の地下茎をまとめて取り除くのは手作業では難しく、油圧ショベルなどの重機を使う作業になります。
掘らずに根を弱らせる方法
地下茎は、地上の竹を伐り続けるか、除草剤を注入すると弱っていきます。
香川県の指針は、8月上旬に竹をすべて地際から伐り、1か月後にまた出た竹を伐って、地上の竹をなくすと地下茎もだんだん枯れてくるとしています。森林総合研究所の冊子では、竹を伐ったあと年2回の刈り払いを7年続けた現場で、ほぼ竹がなくなっていました。
除草剤では、伐ったあとの切り株に登録のある除草剤を注入する方法があり、竹の再生をおさえる効果が確かめられています。詳しくは竹を枯らす方法と竹に使える除草剤を見てください。
| 方法 | 向いている所 | 手間 | 注意 |
|---|---|---|---|
| 根止めを埋める | 竹林と庭・畑の境目 | 溝を掘る作業が重い | 継ぎ目と底から入る。毎年の見回り |
| 境目の地下茎を切る | 竹を伐るとき | 少ない | 切ったあとも出た竹を伐る |
| 掘って抜く | 数本の竹、狭い範囲 | 重い | 残った地下茎から再生する |
| 伐り続ける | どこでも | 数年続ける | 年2回、地際から伐る |
| 切り株に除草剤を注入 | 畑や水路から離れた所 | 中くらい | ラベルの量・時期・場所を守る |
業者に頼む目安
次のような場合は、自分で掘るより業者に頼むほうが安全で確実です。
- 竹林が広く、根止めの溝が長くなる
- 太いモウソウチクが密に生えている
- 根まで抜いて、更地や畑に戻したい
- 斜面や崖の上、家・塀・道路のすぐ近く
- 伐った竹と掘った根の運び出しや処分まで頼みたい
業者に頼むときは、伐採だけか、抜根や根止めまで含むか、処分費が入っているかを見積もりで確かめてください。費用の考え方は竹の伐採を業者に頼んだときの費用にまとめています。竹林の整備に補助を出している市町村もあるので、竹林整備の補助金・貸出もあわせて見てください。
よくある質問
- 竹の根(地下茎)は1年でどれくらい伸びますか?
- 林野庁の報告書は、1年に2〜3m程度、最大で7〜8mに達するという報告があると書いています。林野庁のページには1年に5m伸びた記録が載っています。
- 竹の根止めはどれくらいの深さに埋めますか?
- 香川県の指針は、コンクリートの壁やゴムシートは深さ1m、波板トタンは深さ50cmほど埋め、地上に10cmほど出すとしています。森林総合研究所は、50cm程度で効果があるとも言われるが、土が深い所ではもっと深く伸びることがあると書いています。
- 根止めをすれば竹はもう入ってきませんか?
- 完全には防げません。森林総合研究所は、継ぎ目や底から地下茎が入りやすく、施工後も見回りと刈り払いが必要だとしています。上の端にたまった土や落ち葉も取り除きます。
- 竹の根は手で掘って抜けますか?
- 数本なら掘れますが、地下茎は横に長くつながり、残った地下茎からまた竹が出ます。広い範囲は重機での作業になるので、業者に見積もりを取ると判断しやすくなります。
出典
- 竹の性質(林野庁)
- 「竹の利活用推進に向けて」報告書 平成30年10月(林野庁)
- 広がる竹林をどうしよう?という時に 放置竹林の把握と効率的な駆除技術(森林総合研究所 関西支所、2018年)
- 竹林整備のための施業指針(香川県 参考資料1)
- 竹林整備の必要性(香川県)
- 研究機関の調査結果(香川県)
数字は上の資料の原文で確かめています(調べ方)。