真竹(マダケ)

公開 2026年10月20日 更新 2026年10月20日

この記事の結論

  • 真竹(マダケ)は、節の輪が2つ、節と節の間が長く、根元から先までまっすぐな竹です。
  • 曲げ・弾力・割りやすさにすぐれ、竹細工や建築に最も広く使われてきました。
  • タケノコは苦味やあくが強く、「苦竹」とも書きます。旬は5〜6月ごろです。
  • 1950〜1960年代に全国で花が咲いて竹林が枯れ、竹材が不足しました。花が咲いても種はできません。
  • 伐ったあと、細い竹が孟宗竹の数倍出てきます。伐る作業は何年か続ける必要があります。

真竹の特徴と見分け方

真竹は、節の輪が2つあり、鮮やかな緑色で、まっすぐに伸びる竹です。

項目 内容 出典
大きさ 直径15cm・高さ20m/高さ10〜20m・径5〜15cm 林野庁・aff/香川県
節 輪が2つ(二重のふくらみ) 林野庁・林野庁報告書・香川県
節と節の間 長い 林野庁・aff
稈の肉 薄い 林野庁
稈の色 鮮やかな緑色 香川県
形 根元から先までまっすぐで、円すい形 林野庁報告書・aff
葉 孟宗竹やハチクより大きい 林野庁報告書
伸びる速さ 1日(24時間)に121cm伸びた記録 林野庁

孟宗竹とは節で見分けられます。孟宗竹は輪が1つです(農林水産省 aff)。ハチクも輪が2つですが、ハチクは稈が粉をふいたように白っぽく、タケノコの皮に斑点がありません。真竹のタケノコの皮には黒い斑点があり、毛はありません(香川県)。くわしくは竹の種類と見分け方にまとめています。

どこから来た竹かには、資料で違う説明があります。香川県は、原産地は中国とされ、日本に野生のものがあったかははっきりしないとしています。農林水産省の aff は、マダケとハチクは古くから日本に自生していたと考えられていると書いています。

竹細工・建築などの用途

真竹は、日本の竹のなかで最も用途が広く、とくに工芸品に向いています。

林野庁の報告書は、真竹の稈は曲げ・張力・弾力・割りやすさなどにすぐれ、竹細工や伝統工芸品の素材として使われるとしています。竹材の主な産地は大分県と山口県です。

香川県は、真竹を日本産のタケ類で最も用途が広いとし、とくに工芸品に最適で、丸亀の団扇が知られると書いています。香川県の表に挙がっている用途は次のとおりです。

  • 食材(タケノコ)
  • 建築用材(竹小舞)
  • 細工用材
  • 扇子・団扇、弓、提灯、編組籠、傘、竹竿

京都で竹林を管理する業者は、自分たちの竹林のほとんどは真竹で、しなやかに曲がり加工しやすいため、建築材料や垣根、茶道用具に使われてきたと話しています(農林水産省 aff)。皮は黒褐色の斑点があり毛がないきれいな皮なので、食べ物の包装に使われてきました(林野庁)。

竹材として使うなら、林野庁は3〜5年生の竹が最もよく、伐る時期は成長が止まる晩秋から初冬が適期としています。林野庁の報告書は、竹材をとる真竹林では、4〜5年生の竹を秋に伐ると書いています。伐った竹の割り方・乾かし方は伐った竹の割り方・乾かし方を見てください。

真竹のタケノコ

真竹のタケノコは苦味があり、5〜6月ごろに出ます。

林野庁は、真竹は漢字で「苦竹」と書くように、タケノコが苦い印象があるので市場に出回ることは少ないとしています。農林水産省の aff によると、真竹のタケノコは細身で皮に黒いまだら模様があり、地面から出ているものを根元のあたりで折って収穫します。あくが強く少し苦味があり、旬は5月から6月ごろです。香川県の表では、タケノコが出るのは5月下旬〜6月中旬です。

孟宗竹(3〜5月ごろ)より遅く出るので、庭や畑に入ってくる竹が真竹なら、初夏に見回ると見つけやすくなります。

真竹の花と一斉枯死

真竹は1950〜1960年代に全国で花を咲かせ、竹林がいっせいに枯れました。

農林水産省の aff は、マダケとハチクの開花は120年周期といわれ、真竹は1950年から1960年ごろに全国的に咲いたと書いています。咲いたあと竹林がいっせいに枯れたため竹材が不足し、プラスチック製品に置き換わったといわれています。林野庁の報告書も、1960年に1,347万束あった竹材の生産が、1967年以降、真竹の一斉開花による枯死で激減したとしています。

真竹は花が咲いても種ができません(農林水産省 aff)。広島大学の論文は、1950〜1970年代の開花で種ができなかったこと、花粉は十分にあったこと、人工的に受粉させても種ができなかったことから、真竹は自分の花粉では実がならない性質(自家不和合性)を持つと紹介しています。再生については、咲いた竹が枯れる前に背の低い竹を出し、それがまた翌年咲いて枯れることを数年くり返して、咲かない竹ができるまで続いたという、京都大学の上田弘一郎(1960年)の観察を紹介しています(Yamada ほか 2023)。

竹の花について詳しくは竹の花にまとめています。

真竹の竹林が広がったとき

真竹の竹林も広がり、伐ると細い竹が孟宗竹の数倍出てきます。

香川県の調査(森林総合研究所四国支所)では、これまで報告のなかった真竹の竹林も広がっていることが分かりました。孟宗竹と比べた特徴は次のとおりです(香川県「研究機関の調査結果」)。

項目 真竹 孟宗竹
竹林の本数(1haあたり) 9,500〜11,600本 5,200〜7,900本
胸の高さの直径の平均 5.8〜7.7cm 11.5〜12.3cm
伐ったあと1年で出た竹(1haあたり) 106,000〜131,000本 13,200〜22,000本
広がり方 竹林ごとのばらつきが大きく、木とまじって生えることが多い 比較的一定

林野庁の報告書は、手入れされなくなった真竹林では、枯れた竹も含めると1haあたり10,000〜20,000本になるとしています。

伐ったあとに細い竹がたくさん出るので、一度伐って終わりにはなりません。森林総合研究所の冊子は、小さな竹でも葉は十分についていて、放っておくと地下茎に栄養をためるので、地際から刈り取るよう書いています。冊子は孟宗竹を想定したものですが、真竹やハチクでも同じように駆除できるとしています。

伐り続け方は竹を枯らす方法、年間の流れは竹の駆除の進め方、広がりを止める方法は竹の根の止め方・抜き方にまとめています。細い竹を伐る道具は竹用のこぎりの選び方を見てください。

よくある質問

真竹と孟宗竹はどう見分けますか?
節の輪で見分けます。真竹は輪が2つ、孟宗竹は1つです。真竹は節と節の間が長く、稈の肉が薄く、全体がまっすぐです。
真竹のタケノコは食べられますか?
食べられますが、苦味やあくが強く、市場にはあまり出回りません。「苦竹」とも書きます。旬は5月から6月ごろです。
真竹は何に使われますか?
曲げ・引っ張り・弾力・割りやすさにすぐれ、竹細工や伝統工芸品、建築の材料に使われます。香川県は、日本産のタケ類で最も用途が広いとしています。
真竹の花はいつ咲きましたか?
農林水産省の aff は1950年から1960年ごろに全国的に咲いたと書いています。林野庁の報告書は、1967年以降、一斉開花による枯死で竹材の供給が激減したとしています。

出典

数字は上の資料の原文で確かめています(調べ方)。

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