台風や雪で竹が倒れたとき

公開 2026年10月20日 更新 2026年10月20日

この記事の結論

  • 電線にかかった竹には近づかず、さわらず、送配電会社に連絡します。切れて垂れ下がった電線には電気が流れている可能性があります。
  • 道路にはみ出した竹は、道路の管理者(国道・県道・市町村道で違う)に連絡します。伐った竹を道路に積んだままにしてはいけません(道路法43条)。
  • 自分で片付けるときは、曲がった竹のはね返りと、ほかの竹に引っかかった竹(かかり木)に気をつけます。1人で作業しません。
  • 枯れた竹は雪や風で倒れやすいので、早めに伐っておくのが一番の備えです。
  • 電線の近くの竹は、台風の前でも自分で伐らず、送配電会社に相談します。

まず、どこに連絡する?

倒れた竹がどこにかかっているかで、連絡先が変わります。

竹がかかっている所 してはいけないこと 連絡先
電線・電柱 竹や電線にさわる、近づく、自分で伐る その地域の送配電会社(東京電力パワーグリッド、関西電力送配電、九州電力送配電など)
切れて垂れ下がった電線 近づく、さわる 同上。九州電力送配電は、切れた電線には電気が流れている可能性があるとしています
道路 伐った竹を道路に積んだままにする その道路の管理者(分からなければ市町村の道路の担当課)
隣の家・隣の土地 だまって相手の敷地に入って作業する 隣の家の人と話す。竹の持ち主が別の人なら、その人にも知らせる
自分の敷地の中だけ 1人で作業する、引っかかった竹の下に入る 自分で片付けるか、業者に頼む

電線にかかった竹には近づかない

電線にかかった竹は、竹にも電線にもさわらず、送配電会社に連絡します。

各社の公式ページには、次のように書かれています。

  • 九州電力送配電:切れた電線には電気が流れている可能性があり、さわると感電するおそれがある。見つけたら決して近づかずに連絡してほしい。樹木が電線に接触しているような場合は、自分で剪定・伐採せずに連絡してほしい。
  • 関西電力送配電:「台風・強風・積雪などで倒れた樹木が電線に接触している」ことが停電の原因になっている。近くで見かけたら連絡してほしい(連絡の際は「電気ご使用量のお知らせ」のお客さま番号も伝えてほしい)。
  • 東京電力パワーグリッド:切れて垂れ下がっている電線には、絶対に手を触れないでほしい。電線の断線や樹木の接触は、24時間受け付けているチャットで連絡できる。

九州電力送配電の呼びかけのとおり、電線にかかった竹は、根元を伐ったり引っぱったりもしないでください。

道路にはみ出したときは

道路にはみ出したり、道路をふさいだりした竹は、その道路の管理者に連絡します。

道路法は、道路と竹について次のように定めています(e-Gov法令検索。令和8年7月23日施行の改正を反映した現行の条文で確認)。

第四十三条 何人も道路に関し、左に掲げる行為をしてはならない。 二 みだりに道路に土石、竹木等の物件をたい積し、その他道路の構造又は交通に支障を及ぼす虞のある行為をすること。

自分で片付けるとき、伐った竹を道路の上や路肩に積んでおくのはやめてください。

また道路法44条は、道路管理者が道路沿いの区域を「沿道区域」に指定した場合、その区域の土地や竹木の管理者は、竹木が道路に損害や交通の危険をおよぼすおそれがあるときに、それを防ぐ措置をしなければならないとしています。空き家の竹が道路に倒れた場合については、国土交通省の空き家のガイドラインも、道路法に基づく措置が考えられるとしています。空き家の竹は空き家・実家の竹やぶの片付けも見てください。

国道・県道・市町村道のどれかで管理者が違います。どの道路か分からないときは、市町村の道路の担当課に聞いてください。

自分で片付けるときの危険

台風や雪で曲がった竹、ほかの竹に引っかかった竹は、切ったとたんにはね返ったり、急に倒れたりすることがあるので、1人で作業しないでください。

厚生労働省の「チェーンソーによる伐木等作業の安全に関するガイドライン」は林業の仕事で働く人に向けたものですが、次のような注意は竹の片付けにも参考になります。

  • 作業の前に、はね返りによる危険が生じる可能性のある立木、枝、枯れた木などを取り除くことが望ましい。
  • 長い枝は、切るときのはね返りなどを防ぐため、2回に分けて切る。
  • ほかの木に引っかかった木(かかり木)の処理は危険なので、2人以上で行うなど、安全を優先する。

ガイドラインは、かかり木の処理で次のことをしてはならないとしています(一部は労働安全衛生規則で禁止されています)。

  1. 引っかかられている木を伐って、全体を倒すこと
  2. ほかの木を伐って、かかり木にぶつけて外すこと
  3. 引っかかっている木を、かかったまま根元側から切って落とすこと
  4. 引っかかっている木を肩にかついで外すこと
  5. 引っかかられている木に登って、枝を切り落とすこと

竹は1本で数十kgあります(林野庁 報告書)。倒れた竹が何本も重なっている、斜面にある、家や車に寄りかかっているときは、自分で片付けずに業者に頼んでください。道具の使い方と保護具は竹を伐る時期と、自分で伐る手順・道具にまとめています。

倒れた竹で隣の家に被害が出たら

竹の持ち主が責任を負うことがあるので、まず相手と状況を確かめ、写真を残します。

民法717条2項は、竹木の植え方や支え方に問題があって他人に損害を与えたときにも、建物などと同じように、占有者や所有者が損害を賠償する責任を負う決まりを当てはめています。責任を負うかどうかは、竹の状態や手入れの状況などの事情で変わります(放置竹林で起きること)。

隣の竹が自分の敷地に倒れてきた場合、枝を切ってよい条件は民法233条で決められています(隣の家の竹が越境してきたとき)。話し合いで決まらないときは、弁護士や法テラスに相談してください。

次の台風・雪に備えるには

枯れた竹を早めに伐り、竹林の込みぐあいを整え、電線の近くの竹は前もって相談しておきます。

備え 資料に書かれていること
枯れた竹を伐る 除草剤などで枯れた竹林は、雪や風で倒れる危険があるので、枯れた竹は早めに伐る(森林総合研究所)
放置しない 放置された竹林は密になり、立ち枯れた竹が倒れる(香川県)。2004年10月の台風23号の雨で、手入れ不足の放置竹林が崩れた所もあった(香川県)
伐りすぎない 竹林を残す場合、風が強い地域・雪が多い地域・急な斜面では、残す竹を多めにする(香川県の指針)
電線の近くは相談する 樹木が電線に接触しているような場合は、自分で剪定・伐採せずに連絡する(九州電力送配電)

手入れされていない竹林は、枯れた竹も含めて1haあたり1万本を超えることがあります(林野庁 報告書)。込みすぎた竹林の手入れの仕方は竹林整備の方法(間伐・皆伐)に、竹林をなくしたい場合の進め方は竹の駆除の進め方(年間の流れ)にまとめています。竹林の整備に使える補助金は竹林の補助金・貸出で探せます。

よくある質問

倒れた竹が電線にかかっています。どうすればよいですか?
竹にも電線にも近づかず、さわらずに、その地域の送配電会社(東京電力パワーグリッド、関西電力送配電、九州電力送配電など)に連絡します。九州電力送配電は、樹木が電線に接触している場合は自分で剪定・伐採せずに連絡するよう呼びかけています。
倒れた竹が道路をふさいでいます。どこに連絡しますか?
その道路の管理者(国道・県道・市町村道で違います)に連絡します。分からなければ市町村の道路の担当課に聞きます。道路法43条は、みだりに道路に竹木などを積むことを禁じているので、伐った竹を道路に置いたままにしないでください。
雪で曲がった竹を切るときに気をつけることは?
曲がった竹や、ほかの竹に引っかかった竹は、切ったとたんにはね返ったり、急に倒れたりすることがあります。厚生労働省のガイドラインは、引っかかった木の処理で、引っかかられている木を伐ることなどを禁止しています。無理をせず、2人以上で、難しければ業者に頼みます。

出典

数字は上の資料の原文で確かめています(調べ方)。

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