笹を枯らす方法と除草剤

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公開 2026年10月20日 更新 2026年10月20日

この記事の結論

  • 笹に使える除草剤は、ラベルの適用雑草に「ササ」「ササ類」がある製品だけです。2026年10月20日に農林水産省の農薬登録情報で調べると76製品ありました。
  • 庭・空き家の敷地・駐車場などで使えるのは、適用場所に「宅地」などが入った「樹木等」の登録がある製品です(57製品)。
  • 葉にかけるグリホサート系は、笹の葉がそろっている時期にかけます。かける直前に刈ってはいけません。
  • 背の高い笹は、先に刈って、新しく出た低い笹に葉が開いてからかける順番にします。
  • 土にまく粒剤は、庭木や畑の根が届く所では使いません。

笹に使える除草剤の見分け方

笹に使えるかどうかは、ラベルの適用表の「適用雑草名」に「ササ」か「ササ類」があるかで決まります。

除草剤は、ラベルに書かれた場所・雑草・量・時期・方法の範囲でしか使えません(農薬取締法)。「多年生雑草」とだけ書かれた製品の中には、笹を含めない製品もあります。たとえば除草王シャワーSの適用表には「多年生雑草(スギナ、クズ、ササ類を除く)」という行と、「ササ類」の行が別にあり、量が違います。

農林水産省の農薬登録情報提供システムで、適用雑草が「ササ」「ササ類」「ススキ、ササ類、クズ等の多年生雑草」などの製品を調べると、2026年10月20日時点で76製品が出てきました。分けると次のとおりです。

  • 庭・宅地・駐車場などのまわりで使える登録がある:57製品
  • 造林地(山に木を植える前の地ごしらえなど)や開墾地だけの登録:19製品

ラウンドアップのように同じ名前の製品でも、造林地の登録しかない製品は、庭では使えません。

笹と竹の見分け方

笹と竹では使う除草剤の登録が違うので、先に見分けます。ラウンドアップマックスロードのメーカーは、タケノコのときの皮が大きくなっても付いたままなのが笹、落ちるのが竹と説明しています(日産化学「よくあるご質問 枯らし方」)。一般に笹は竹より背が低いとも書いています。

竹の場合は、竹に穴を開けて薬を入れる「注入」の登録になります。竹の除草剤は竹に使える除草剤、ラウンドアップの竹への使い方は竹にラウンドアップは使えるかを見てください。

庭や空き地で使える製品と量

庭や宅地で使える笹の登録は、すべて「植栽地を除く樹木等の周辺地」で使う登録です。

植栽地とは、木や花を植えて育てている場所のことです。花だんや生け垣の中ではなく、そのまわりの空き地・通路・駐車場などで使う、という意味です。57製品は、使い方で大きく3つに分かれます。

種類 製品名(登録番号) 量 時期 方法
水でうすめる液剤(グリホサート系) ラウンドアップマックスロード(21766)、タッチダウンiQ(22161)、ハットトリック(24216) 10aあたり1,000〜2,000ml(水50〜100L。マックスロードは少量散布25〜50Lも可) 雑草生育期 茎葉散布
同上 クサブロー(19688)、フリーパス(19689)、クサトローゼ(21203)、グリホキング(21233) 10aあたり1,000〜2,000ml(水25〜50L) 雑草生育期 茎葉散布
同上 クサトリーナ(22663) 10aあたり1,000〜2,000ml(水25〜50L) 生育期(草丈50cm以下) 茎葉散布
同上 ターンアウト液剤(20161)、草ノコラーズ(20333)、GFターンアウト液剤(24540)、ネコソギプロ液剤(22956) 1㎡あたり1〜2ml(水25〜50ml) 雑草生育期・生育期(ネコソギプロ液剤は草丈50cm以下) 茎葉散布
そのまま使うシャワー ザッソージエース(21951) 1㎡あたり50〜100ml 雑草生育期 原液を茎葉散布
同上 除草王シャワーS(22553)、草退治シャワーワイド(22291) 1㎡あたり40〜80ml 雑草生育期(シャワーワイドは草丈50cm以下) 原液を茎葉散布
土にまく粒剤 ネコソギトップW(23858)、ウィードポリスW(23857) 1㎡あたり20〜40g 雑草生育初期(草丈20cm以下) 全面土壌散布
同上 クロレートS(11912)、クサトールFP粒剤(7449) 10aあたり45〜60kg(1㎡あたり45〜60g) 雑草生育期 全面土壌散布

10a(アール)は1,000㎡です。10aあたり1,000〜2,000mlなら、1㎡あたり1〜2mlになります。

このほかにも、粒剤やシャワータイプで笹の登録がある製品が多くあります。製品ごとに「ササ」「ササ類」の行の量・時期が違い、適用場所に「庭園」が入っていない製品もあります(たとえばラウンドアップマックスロードの樹木等の欄は「公園、堤とう、駐車場、道路、運動場、宅地、のり面、鉄道等」)。買う前に、手元の製品のラベルの「ササ」の行を見てください。

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葉にかける除草剤の使い方と時期

葉にかけるグリホサート系は、笹の葉が出そろい、よく育っている時期に、葉全体にていねいにかけます。

グリホサートは、葉から吸われて根(地下茎)まで運ばれ、植物全体を枯らす薬です。クサトリーナの要覧には、次の注意があります(エス・ディー・エス バイオテック「クサトリーナ」農薬要覧)。

  • 散布前に雑草の地上部を刈り払わない
  • 土の中ではすぐ効き目がなくなるので、雑草が出る前にまいても効かない
  • 効果が出るまで2〜14日かかるので、まちがえて二度まきしない
  • 散布後6時間以内に雨が降ると効き目が落ちることがある

時期について、ラウンドアップマックスロードのメーカーは、笹は生育の止まった秋(9〜11月)に50倍液を葉にていねいにかけると根まで枯らせる、と案内しています(日産化学「よくあるご質問 枯らし方」)。50倍液は、水1Lに薬20mlです。メーカーの雑草別の使い方のページでも、笹は「水1Lに薬量20ml、9〜12月、ていねいに」となっています。

笹は地下茎が発達しているので、ほかの草より枯れるまで時間がかかります。メーカーは、気温の下がる11月以降にまくと翌春まで枯れないこともある、と書いています。枯れて見えないからといって、すぐに追加でまかないでください。量と回数はラベルの範囲を守ります。

刈り取りと組み合わせる順番

背が高くて上から薬がかけられない笹は、先に刈って、新しく出た低い笹が葉を開いてから薬をかけます。

刈った直後は葉がないので、葉から吸わせる薬は効きません。ラベルにも、散布前に刈り払わないよう書かれています。そのため、刈り取りと薬を組み合わせるときは、順番が大切です。

  1. 背の高い笹を刈る
  2. 新しい笹が出て、葉が開くまで待つ
  3. ラベルの時期と量で、葉にかける

なお、竹(竹類)に登録されている使い方は竹稈注入だけです。笹と同じように葉にかける使い方を竹にすることは、竹類としては登録されていません(竹にラウンドアップは使えるか)。

製品によっては、ラベルの使用時期に草丈の条件があります。クサトリーナとネコソギプロ液剤は「草丈50cm以下」、ネコソギトップWの粒剤は「草丈20cm以下」です。背の高い笹にこれらを使うなら、先に刈って草丈を条件に合わせることになります。

刈った笹は、地面に積んだままにすると、新しい笹に薬をかけにくくなります。刈った笹は運び出すか、細かくします。竹や笹を細かくする機械は、市町村が貸し出していることがあります(竹粉砕機の貸出)。

土にまく粒剤を使うときの注意

土にまく粒剤は、土にしみこんで根から効くので、まわりの木や畑の作物も枯らすおそれがあります。

塩素酸塩の粒剤クロレートSの要覧には、次の注意があります(エス・ディー・エス バイオテック「クロレートS」農薬要覧)。

  • 樹木などの植栽地に流れ込んだり飛んだりするおそれのある所では使わない
  • 役に立つ植物の根が広がっていそうな所では使わない
  • 水源池や飲み水に飛ばしたり、流れ込ませたりしない
  • 雨の日や雨が予想されるときは使わない
  • ガソリン・灯油などの油類や、木・繊維などの燃えやすい物と混ぜると危険なので、一緒に保管しない

庭木やとなりの家の生け垣、家庭菜園が近い所では、粒剤より、葉にかける液剤のほうが範囲をしぼりやすくなります。粒剤を使うときは、製品ごとのラベルの注意を必ず読んでください。

家庭菜園・庭木・水路への注意

どの方法でも、薬が笹以外にかからないこと、水路や池に入らないことに気をつけます。

ラウンドアップマックスロードのメーカーは、安全性の質問に次のように答えています(日産化学「よくあるご質問 安全性」)。

場面 メーカーの案内
庭木の近く 枯らしたくない木の幹や枝葉にかからないようにする。植えてから4年未満の若い木は枯れたり薬害が出たりするおそれがある。苗木のまわりでは使わない
畑の近く かかった作物は枯れる可能性がある。飛ばないように、風のない時にまく
池・川の近く 魚などに影響するおそれがあるので、河川・水源地・養殖池などに飛ばしたり流れ込ませたりしない
子どもやペット 散布した当日は、縄で囲ったり札を立てたりして、その場所に入らないようにする

散布したあとの器具を洗った水や、残った薬液を、川や側溝に流してはいけません。クサトリーナの要覧にも、洗った水や残りの薬液を河川等に流さないよう書かれています。

となりの家との境にある笹は、地下茎がつながっていることがあります。境界の近くで薬を使う前に、となりの人に伝えておくと、あとのトラブルを防げます。竹が越境してきた場合の考え方は隣の家の竹が越境してきたときにまとめています。

自分でやるか、業者に頼むか

笹が庭の一角くらいなら、刈り取りと葉にかける薬の組み合わせで、自分で対応できます。

次のような場合は、業者に見積もりを取ると判断しやすくなります。

  • 笹が広い範囲に広がっている、または斜面にある
  • 笹の中に竹がまじっていて、竹は注入が必要
  • 家庭菜園や池が近く、薬を使いたくない
  • 地下茎まで掘り取って、笹をなくしたい

地下茎を止める板やシートの埋め方は竹の根の止め方・抜き方、竹を薬を使わずに減らす方法は竹を枯らす方法にまとめています。

よくある質問

笹を枯らせる除草剤はどれですか?
ラベルの適用雑草に「ササ」または「ササ類」がある製品です。2026年10月20日に農薬登録情報で調べると76製品あり、そのうち庭や宅地のまわりで使える登録(樹木等の周辺地)があるのは57製品でした。
笹に除草剤をまくのはいつがよいですか?
ラベルの使用時期は多くが「雑草生育期」です。ラウンドアップマックスロードのメーカーは、生育の止まった秋(9〜11月)に50倍液を葉にていねいにかけるよう案内しています。11月以降にまくと、翌春まで枯れないことがあるとしています。
笹を刈ってからすぐ除草剤をかけてもいいですか?
葉にかけるグリホサート系は、葉から吸わせて根まで枯らす薬です。クサトリーナの要覧には、散布前に地上部を刈り払わないよう書かれています。刈った場合は、新しい葉が出てからかけます。
笹と竹で使う除草剤は同じですか?
登録が違います。笹は「ササ」「ササ類」の登録で、葉にかける・土にまく方法です。竹は「竹類」の登録で、グリホサート系は竹に穴を開けて注入する方法だけです。
家庭菜園の近くで笹に除草剤を使えますか?
庭や宅地での登録は「植栽地を除く樹木等の周辺地」です。畑や花だんの中では使えません。葉にかける薬は風のない日にかからないようにまき、土にまく粒剤は作物や庭木の根が届く所では使わないでください。

出典

数字は上の資料の原文で確かめています(調べ方)。

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